もともと関西電力の発明であるが大阪のメーカーが製作・販売するようになったもので
ある。
1号機は強度上の問題や製作の難しさがあって改良が求められた。
このハッチは発電所で大きなタービンが何階分にも渡って設置されている。下方の部品交換では各階の床のハッチをあけてクレーンのフックを下げていくことになる。
このとき空けたハッチ穴から作業者の転落事故が相次ぎ、安全なハッチの開発が求められていた。
床の穴は四方からの手すりを畳んだ状態で平面に塞がれており、手すりを順次15kgぐら
いの力で起こしていく。
このときも手すりが設置された状態が保たれ、開放作業中も穴から落ちることはない。
最後に床板をあげれば手すりが四方に立てられることになる。
開放作業から手すり設置まで一人の作業者の手作業で90秒ほどで完成する極めて有効な安全柵である。
基本的な設計に携われたことは有意義であった。